そのお母様に「●●さんは、東大を出て、東大からは他に一人も入らない会社にお入りになりましたが、それについてはどうお考えですか?」。これに対するお母様の発言は熱が入っていました。その会社はテレビ番組の制作会社です。新卒で給料は17万円以下で、若手であれば、キー局の正社員から顎で使われるような仕事をする会社です。
「あなた、よくわかってくれたわね! ウチの子は東大にまで行ったのに、なんであんな会社に入ったの! と本当に私は怒ったの! だって、東大だったら、総合商社だろうが、都銀(今は死語?)だろうがいくらでも入れるし、彼がやっている映像の仕事だって、NHKとか民放のキー局にも入れたと思うの! なのになんで“制作会社”になんて入るの! ウチの息子の電話番号教えるから、アナタ、その選択が間違えていると教えてあげて!」
当然、私たちは自分達よりも年上であるその制作会社所属の東大卒の方に連絡を取ることはありませんでしたが、「高学歴」の方々も人それぞれだなと感じ入った体験でした。