日本の株式市場に上昇相場が到来したなかで、スタートした新制度「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」。投資に馴染みのない人にこそ、メリットの大きい制度だ。つみたてNISAは長期間コツコツ投資する初心者にもハードルの低い制度で、非課税枠800万円(40万円×20年)と恩恵も大きい。ではどのように投資すればいいのか。
つみたてNISA(少額投資非課税制度)で取り扱う投資信託は、長期の積立投資に適した135銘柄に限定されている。このため経済評論家の山崎元氏は「初心者でも成功体験をつくりやすい」と太鼓判を押す。
しかもいずれも販売手数料ゼロ、信託報酬も低く抑えるなど金融庁の厳しい条件をクリアしている。こうした制度設計の背景には一般NISAの“反省”があったという。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦氏が解説する。
「一般NISAも“貯蓄から中長期的な資産形成へ”の転換を促す制度でしたが、上場株式のようなリスクの高い商品も対象に含まれていたため、本来の目的と異なる投機的な使われ方が目立った。金融機関の手数料ビジネスに批判的な金融庁の方針もあり、初心者が使いやすく、資産形成しやすいような新制度ができたのです」
「守りつつ殖やす」この制度の初心者向けポイントを紹介する。