人間誰しも息抜きは必ず必要。何とかお金をかけずに余暇を楽しく過ごす方法はないものだろうか。40代の男性・Sさんの趣味は「筋トレ」。身体を鍛えることで、Sさんの人生にどんな変化があったのか?
Sさんが筋トレを始めた理由は明白だ。Sさんはこれまで一度も太っていたことがなく、長らく165cmで50kg前後というガリガリの体型だったが、一昨年に足を骨折し、体を動かすことが億劫になると、体重がみるみる増加。1年半で68kgまで体重が増えてしまった。着るものがなくなったうえ、会う人すべてに「太った」と言われるのに嫌気が差したSさんは、ダイエットを決意。美意識が高いSさんは、食事制限ではなくカラダを鍛えてダイエットする道を選んだ。Sさんがいう。
「最初は、筋トレと言っても方法が分からないので、腹筋、背筋、腕立て伏せ、さらに5kgのバーベルを持ち上げたりしていました。体重が減るペースは緩やかで、挫折しそうになったのですが、2か月もすると目に見えて効果が出てきました。お腹周りは引き締まり、女性のようだった腕にも筋肉がつき、体重は減らなかったものの、体型は大きく変化しました」
Sさんはその頃まだ知識がなかったが、脂肪が落ちた分、筋肉が付いたため、体重が減るペースが遅かったよう。しかし体型の変化に気を良くしたSさんはそのまま筋トレを続け、しばらく経つと、一日中筋肉のことを考えるようになったそうだ。
「一時期はテレビを見ながら腹筋したり、電車の吊革で懸垂の真似事をして腕に負荷をかけたり、ヒマさえあれば手のひらのグーパーを繰り返したり、隙あらば筋トレをしていました。そうしているうちに近所に24時間営業のジムがオープンし、見学に行ったところ、使い放題で月額1万円もかからないことが分かり、今はそこで思う存分トレーニングしています」
今では165cm、58kgで体脂肪率が11~12%という“細マッチョ”のSさん。筋トレは彼にどんな影響を与えたのか?
「仕事でもプライベートでも、かなりの確率で『何かスポーツをやっているんですか?』と聞かれるので、ジムに通っているというと、男女を問わず『すごいですね』と褒められます。体が引き締まっていると、スーツも格好良く着こなせるようになりますし。モテ度で言うと、とりあえず第一印象は良いですね。ただ、『隣にいると、私の体型が目立って恥ずかしい』と言われて、拒否反応を示されたことはあります。
鍛えれば必ず成果が出るのが、筋トレの良いところだと思います。勉強やスポーツは、努力をしても結果が出なかったり、持って生まれた才能が左右したりという部分が大きいじゃないですか。その点筋トレは、トレーニングをすれば必ず筋肉が付きます。しかも運動神経も関係ありません」
ただしやり過ぎは禁物で、Sさんも腹筋のやり過ぎで腰が痛くなり、病院通いを続けているのだそう。またSさんによれば、「仕事で何かミスをしたりバカなことをやったりすると、間違いなく『筋肉バカ』と呼ばれるので、気を付けて下さい」とのことである。