アルバック(6728)市場平均予想(単位:百万円)
企業概要
液晶ディスプレイのスパッタリング(薄膜)製造装置で、世界シェアトップ。フラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置、太陽電池(PV)製造装置、半導体および電子部品製造装置、コンポーネント、一般産業用装置など各種装置の開発・製造を行っています。
1952年米国真空メーカーからの輸入販売が中心でしたが翌年には国産装置の製造に着手。現在では国内60カ所に工場、販売およびサービス拠点、海外では香港をはじめとするアジア、北米、ヨーロッパの各国・地域にグループ会社、営業・サービス拠点40カ所以上有します。海外売上比率は64%(2015年6月期)
セグメントは真空機器事業と真空応用事業の2つで、売上構成比は、真空機器82%、真空応用18%となっています。真空機器事業のFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置が収益柱で売上の41%を構成しています(2016年6月期1Q)。
注目ポイント
競争の激化や主力のFPD製造装置市場のピークアウトなど懸念材料もありますが、中国や国内の中小型向け装置、メモリ半導体向け装置需要が増加すると見られます。中国をはじめとする新興国では、高精細テレビへのニーズの高まり等を背景に、FPD製造装置の需要増が見込まれるなど、今後1~2 年を展望した場合、FPDのモメンタムは強さを維持し、高水準での受注・売上を維持することができると思います。
メーカー各社の第10世代への投資の実現化や、北米MPUが進めている次世代不揮発性メモリからの受注規模拡大があれば、株価の上振れ要因となると思います。
同社の中核事業であるスパッタリングは、太陽電池、有機EL、リチウムイオン電池(自動車電装化を背景に)等今後成長する分野での活用・応用が想定されていることもあり、業績拡大を期待できると思います。
米アップルがiPhoneの表示装置として有機ELパネルを採用すると26日付の日本経済新聞朝刊が報道されたことから同社も関連銘柄として買われ、足元はやや過熱感もあるところですが、成長分野での業績寄与が期待できる割に、PERは15倍程度でまだ割安感があります。押し目は購入を検討しても良いと思います。
※最新の推奨銘柄、相場見通しを知りたい方は是非、日本株通信にご登録下さい
→日本株通信