ただし、この傾向が見られやすいのは主に夏季オリンピックですから、2月に開催される平昌オリンピックに関してはこうした傾向はあまり見られないかもしれません。
ちなみに前回のリオオリンピックに関しては、オリンピック開催前にブラジル株が買われ過ぎて、開催の2年前くらいにはピークに達し、その後下落に転じました。そして、もしこれまでの傾向通りならば、日本株も2020年の夏季東京オリンピックに向けて買われ、オリンピック特需が終わる頃には売られる可能性が考えられます。
ただ、私としてはリオオリンピック開催時のブラジル株のようにオリンピック開催2年前など早い段階で売られ始める可能性は低いと考えています。もう少し具体的に言うと、「2020年の始めくらいまでは、日本株がどんどん売られ始める可能性は低いのではないか」と見ています。
その理由は、消費税増税の実現を考慮し、日銀がETF(上場投資信託)購入により日経平均株価の買い支えを継続する、と考えられるからです。国絡みで買い支えを継続することが想定されるので、日経平均株価が直近の早い段階で大きく売られ始めることは、考えづらいのではないでしょうか。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。