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ざんねんな市長・市議が増加 何が彼らを堕落させてしまうのか

 こうした市長・市議を養っているのは他でもないわれわれ市民の税金だ。

 ネットに『ゴキブリ店主』と書き込んだ石川県加賀市の乾浩人元市議(47才)には2013年の初当選から2017年12月に辞職するまで議員報酬とボーナス合わせ年間で711万6500円と政務活動費96万円が支払われた。公務中に執務室で女性にキスをした福井県あわら市の橋本達也(63才)前市長への年間報酬は1350万円。市職員へのパワハラなどで「第二の豊田真由子」と話題になった熊本市の北口和皇市議(59才)は元市議の祖父の地盤を受け継ぎ、現在7期目。年間報酬は1300万円だ。

 市長・市議になると、高額な給与が支払われる。例えば主要都市の首長月間給与ランキング1位の横浜は159万9000円、2位の福岡は130万円、3位の札幌は128万円が支給されている。市長の給与は世間の平均水準と比べ、総じて高額であることがわかる。また自由に使える金が不正につながることも多い。前出・中田氏はこう語る。

「自治体によって額はまちまちですが、議員に支払われる政務調査費というものがあります。政治活動の名目がつけば基本的に何にでも使えます。政治は公私の境界線が曖昧です。そのために政務調査費の私的な流用が増えてしまう」

 こうした数字の問題はチェック機能を強化することで減らすことができるだろう。しかし人の心に潜む“特権意識”だけはどうにもならない。

「どんな政治職も就任した瞬間から先生扱いです。地域の会合などに出かけても必ず先生と呼ばれます。おかげで自分が特権を持っていると勘違いし、舞い上がってしまうのです」(中田氏)

 ざんねんな市長の出現を防ぐのは、一人ひとりの市民の目にほかならない。

※女性セブン2018年2月8日号

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