中国本土に住む中国人と会話をしていて、日本人と決定的に違うと感じる点がある。それは、彼らは“カネ”の話ばかりしているという点である。
知り合いがどこにいくらでマンションを買っただとか、どこに勤めていて給料がいくらであるとか、さらに、先日来た親戚は安い牛乳をお土産に持ってきて失礼だとか、先週安いと思って100元で買った服が別の店では85元で売られていて腹が立つとか、およそ金銭に絡む話ばかりである。
1月29日の中国新聞網では、〈透視“仏系”日本:欲望の低さが社会を危機に陥れる〉といった見出しの記事を掲載。低欲望社会「日本」の現状を紹介している。
物欲の塊である中国人から見れば、日本人は仏教修行僧のようである。欲がなければ需要は生まれず、需要がなければ供給も生まれない。だから日本経済、社会は衰退の危機に面していると分析している。
また、大前研一氏の著書『低欲望社会 「志なき時代」の新・国富論』を取り上げ、「日本の若者は欲望がなく、夢もなく、元気もない。日本は低欲望社会に陥っている」といった分析を紹介している。