日本の厚生省は昨年12月22日、人口動態統計を発表した。この統計によれば、2017年の出生率(推計値、以下同様)は94万1000人で統計を取り始めてから最低、婚姻件数は60万7000件で、戦後最低を記録した。
国立社会保障・人口問題研究所が昨年4月に発表したデータによれば、2015年において50歳までに一度も結婚していない人の割合(生涯未婚率)は男性で23.4%、女性で14.1%、いずれも過去最高を更新した。結婚しないのならマンション・家を買う必然性は小さい。また、持ち家志向は年々薄れており、賃貸生活を選ぶ人々がどんどん増えている。
内閣府が2015年10月に行った「住生活に関する世論調査」によれば、“住宅を所有したい”と答えたのは全体の61.5%、“どちらかと言えば所有したい”は13.4%に留まった。逆に言えば、全体の約4分の1の人々は、マンション・家など買わなくても良いと考えているわけである。こうした考え方の人々は20~40歳の若者に多い。
マンション・家を買わず、結婚もせず、子供も産まない。さらに、家から外に出ない(引きこもり)。日本社会は全面的にこうした風潮に陥っていると説明している。
日本女性は、結婚すれば仕事をあきらめなければならないケースが未だに多い。また男性は長年の経済の低迷により、給与水準が低下しており、女性にとって専業主婦の魅力が低下している。そのため、経済的に自立していて金銭的に十分な余裕のある女性は、結婚退職などしたくないと思っている。
こうした風潮の中、人口の老齢化、少子化は更に深刻となり、日本の労働力不足、消費萎縮を加速させる。結婚する、しないは別として、最近の若者は、簡素で素朴な生活に慣れてしまっている。マンション・家を買おうと考えたり、車を買おうと考えたりする若者が減っている。そのことが消費の面で大きなマイナス要因になっていると指摘している。どうしたらよいのだろうか?