ここ数年、日本を代表する企業に不祥事が相次いだ。だが、「安く買って高く売る」投資の大原則に従えば、何らかの理由で叩き売られた企業の株が「絶好の狙い目」になり得る。
そうした“不祥事銘柄”に投資し、2億円以上の資産を築いた「億り人」の吉良吉影氏は言う。
「かつて私が大きく儲けたのはオリンパス(東1・7733)です。2011年10月に粉飾決算が発覚し、損失隠しに関与した社長らが次々に解任。発覚前に2482円だった株価が1か月ほどで5分の1となる400円台まで急落し上場廃止も囁かれる中、私はオリンパス株に500万円投資しました。急落から1か月後、1200円超まで回復したところで売って、元手を2倍にしました」
その後、オリンパスは一時5000円台まで上昇した。同社はいま再び内部告発騒動で揺れており、今後の株価動向にも注目だ。
経営不振で暴落した株価が復活した典型的なケースがシャープ(東1・6753)である。主力の液晶事業が傾き、台湾の鴻海グループ傘下となった同社株は2016年8月に東証2部へと降格し、かつて2万円を超えていた株価は一時1000円割れになった。
しかし鴻海の支援で再建が進むと5000円台まで値を戻し、1部復帰を果たした現在も4000円台で推移している。株式アドバイザーの北浜流一郎氏が語る。