ただ一方で、日本の個人投資家は、全体的に日本株を売ってしまっている傾向があります。日経平均株価が2万4000円前後でウロウロしている状況を見て「もうここまで上がったらそろそろ天井で、これから下がるだろう」と考えてトレードをしている投資家も少なくないように感じられます。
また、リーマンショックの経験からか、買いから入ることに恐怖心を感じられる方もいるようです。実際に、「株価が下がったら怖いから売りからしか入れません」として、売り玉を持たれる方も多いと聞いています。
では、日経平均株価に関して「上昇の余地がある」と考える外国人投資家と、「もう天井だ」と考える日本の個人投資家、どちらが的を射ている可能性が高いでしょうか?
日経平均株価はまだ上昇途中の通過点である可能性
私としては、「日経平均株価はまだ上昇途中の通過点でしかない」と考えています。「今が大天井にある」とは考えていません。
私はこれまで45年以上の投資経験があり、様々な相場の大天井や大底をリアルタイムで経験してきました。例えばバブル絶頂期に日経平均株価が3万8957円まで上昇したときも個別株のトレードをしていました。
また、株だけでなく、商品相場でもトレードをしていましたが、金価格の大底も経験しています。大底まで下落した当時はユーロ発足のために、ユーロ各国が保有していた金を手放して準備資金を用意した経緯があり、金価格が1グラム=800円台まで下落したのです。
他にも、日本でFX(外国為替証拠金取引)が解禁されてから、1ドル=135円台まで上昇した時や、ポンド円相場が1ポンド=255円まで買われた時もトレードをしていました。
もちろん、1ドル=75円台まで円高が進行したときもFXトレードしており、当時のことはしっかり覚えています。