「生活が苦しいわけではないが、自由に使えるお金は少ない」──。そう嘆くのは、都内のショッピングモールでアパレル販売員として働くエリカさん(27歳・仮名)。朝は8時に来て開店準備をし、18時まで立ちっぱなしで接客をこなし、閉店後も事務作業で残業。決してラクな仕事ではない。それでも手取り月収は14万円ほどで、アパレル業界ではごく一般的な給料だという。
「23区内の家賃6万円のアパートで暮らしています。家賃や光熱費、スマホ代などを払うと、手元に残るのは5万円くらいですね。昼食代もかかるし、たまに映画を観たり、友達とお茶するのを我慢するほどではないけど、それだけで終わり。欲しい洋服や化粧品、ブランド品などを買う余裕なんてないし、貯金もできていません」(エリカさん。以下、「」内同)
貧困ではないが、生活にゆとりもない。今、彼女のような“プチ貧困女子”が急増しているという。エリカさんには2歳上で29歳の彼氏がいるが、結婚資金も貯められないという。
「彼氏から結婚話が出ることもありますが、向こうもそんなに稼いでいるわけじゃないから、ぶっちゃけ現実味がないですね。ほぼ毎日残業しているので、家に帰ったらクタクタ。着ていた服は脱ぎっぱなしだし、部屋の掃除なんてたまにするくらい。自炊やお弁当もサボリ気味。かといって実家には帰りたくない……」