定年後を見据えた積立投資は「できるだけ早く始めた方がいい」と専門家は口をそろえるが、「何歳から始めるか」でどれほどの差が出るのか。
前提として知っておきたいのが、老後の資産形成を目的とした「iDeCo」(個人型確定拠出年金)と、「つみたてNISA」(少額投資非課税制度)の存在だ。「組み合わせで長期投資の利益は飛躍的に大きくなる」とファイナンシャル・プランナーの森田悦子氏はいう。
「加入者が毎月拠出する一定額の掛け金全額が所得控除されるiDeCoは、所得税と住民税の節税効果が非常に大きい。60歳までしか拠出できない制限がありますが、他にも長期の資産形成をサポートする制度であるつみたてNISAがある。併用することで、恩恵を最大限に引き出せます。いずれも運用で増えた利益にかかるはずの約20%の税金はゼロになります」
そうした得する制度のメリットは、何歳から始めると、どれほどの額になるのかを検証した。