50歳でスタート
一般的なサラリーマン(課税所得360万円)が50歳で、iDeCo(月額2万3000円)とつみたてNISA(同3万円)をほぼ上限額いっぱい使う“ダブル投資”を始めた場合。65歳時点でどれくらい得になるかを森田氏が試算した。
「まずはiDeCoに年間27万6000円を拠出することによって8万2800円の節税になる。60歳まで10年間続ければ、累計で82万8000円になる。さらにこの拠出金(10年間で276万円)の利回りを年率3%と仮定すると、利益は45万4000円。それに加えて、つみたてNISAの運用益(15年間)も140万9000円になります」
65歳時点での節税額と運用益の合計は、269万1000円に達する。
55歳でスタート
5年遅れで始めた場合はどうなるか。
「iDeCoの積立期間が半分の5年になると、掛け金への節税効果は半分の41万4000円で、運用益は4分の1の10万7000円に減ってしまいます」(森田氏)
つみたてNISAの運用益(10年間)59万2000円を加えて、約111万円。始める時期が5年遅れたことで、得する額は4割ほど減ってしまった。
60歳でスタート
60歳から始めると、その差はさらに広がる。iDeCoは60歳までしか利用できないため、使える優遇制度はつみたてNISAのみになる。その運用益は13万9000円。10年遅れると、得する額の差は250万円以上も広がるのだ。
※週刊ポスト2018年2月16・23日号