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中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

中学受験しないで良かった? 大人になってわかる公立中学に通うメリット

中学時代の筆者が生徒手帳に書いていた内容(その1)

中学時代の筆者が生徒手帳に書いていた内容(その1)

 公立中学というのはまさにそういった場所なんですよ。当然年齢は皆同じなのですが、親が本当に多種多様です。となれば、その親に育てられた子供達も多種多様です。名門私立中学なんて入ろうものなら、それこそ金持ちの比率が圧倒的なわけで経営者や医師の子弟もウジャウジャいるでしょう。一部上場企業に勤める父親も多いですが、そのくらいでは金持ち度合いではたいしたことがなかったりもする。ただ、総じて「教育熱心でそれなりに収入の多い親に育てられた子」というのが多くなるのは必然となってきます。

 一方、公立の場合は「そのエリアに住んでいれば入れる」というだけのものなので、本当に皆、生活スタイルが違います。親の資金力も、知り合いからもらったおさがりの制服を着ている子がいるかと思えば、休みの度に旅行に行ったり、新しいコミックスは常に全部発売日に買い与えられたりする金持ちもいる。片親に育てられる子も大勢いるし、親がヤクザなんてこともある。仕事にしてもありとあらゆる職種の人がいる。

「オレ、毎晩父親から酒を買いに行くよう言われた」なんて話も聞くし、「兄貴とその友達から無理矢理タバコを吸わされてからタバコが好きになってさ」なんて言って体育館の裏でタバコを吸う生徒もいる。中学を卒業してからの進路については「あいつは歌舞伎町に行っちまった」なんて話も聞いたりします。高校も進学校に行くのは、上位の数パーセントで、多くは自分の内申点と偏差値に合った中堅~下位の同学区の県立高校です。

 その後、大学に行く者は私の時代では多分全体の20~25%、多くが高校卒業後に働き始め、20歳ぐらいで中学時代の同級生と結婚したり、というのもあります。その後の進路を皆で噂しあったりもしたことがあるのですが、「○○は国分寺のピンサロの客引きをやっていた」やら「××は薬剤師になった」「□□達4人は中学卒業後合同で入った配管工の仕事をまだやってる」「△△は念願だった居酒屋経営を始めた」みたいな話になります。

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