住まい・不動産

リフォームローンを組むなら50~55歳が目安 お得な減税の活用も

「バリアフリー減税」「住宅ローン減税」の活用も

 リフォームによって“戻ってくる”お金もある。その一つが「バリアフリー減税」だ。ファイナンシャル・プランナーの益山真一氏が指摘する。

「50歳以上、返済期間5年以上、費用が50万円以上などの要件を満たす場合、バリアフリー改修費用の借入金の年末残高(250万円を限度)の2%、その他のリフォーム借入金の年末残高(バリアフリー改修借入金を含めて1000万円を限度)の1%を5年間、所得税から控除できます。年間控除限度額は12.5万円。最大62.5万円(=12.5万円×5年)の控除になります」

 住宅ローンが残っている人で、返済期間10年以上のリフォームローンを借りたら、さらに控除額の大きな「住宅ローン減税」が受けられる可能性がある。

「リフォームする住宅の専有面積が50平米以上」、「工事費用が補助金などを除いて100万円以上」などの要件を満たすと、ローンの年末残高の1%(限度額4000万円)が10年間、所得税から控除される。最大で400万円(=40万円×10年間)の控除になるので、リフォーム規模の大きな人は、活用すべきだ。

 実際に介護が必要になる年齢からのリフォームは、リスクも小さくない。介護アドバイザーの横井孝治氏が言う。

「介護などを必要とせず暮らせる『健康寿命』は男女とも70歳過ぎです。この年齢に近づいてからリフォームしても、すぐに介護施設への入居が必要になり、工事費用が無駄になる可能性があります。リフォーム中は仮住まいのケースもあり、フットワークが重くなる高齢者ほどリスクが増します」

 一方、子供と同居する場合、リフォームは大規模となる。前出の山下氏が言う。

「子供は、独立型の二世帯住宅を好むケースが多い。風呂、トイレなどの水回りは別々で、キッチンや玄関まで新しく追加することになります。高額な費用がかかるので、早めからの準備が必要でしょう」

※週刊ポスト2018年3月2日号

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