あまりの自分のアホさに凹んだ私は、帰り道、知り合いのE代さん(57才)の割烹料理店へ。彼女は私の無計画さを笑った後で、「お店をやっていれば“坊主”は誰でも経験すること。のれんが揺れない日はあるよ」と、さらり。
私の売り物のバッグは腐らないからいいけど、飲食店はそうはいかない。
「刺身用の高級魚は、冷凍して鍋に回し、光りものなどは従業員に持たせたり、最悪、捨てたりするのよ」と、客商売の厳しさを諭されちゃった。
あれからよ。微動だにせず立っている銀座の高級店のドアボーイが、禅の修行僧に見えてきたのは。
あれはあれで大変な仕事だね。
※女性セブン2018年3月8日号