問題はデータ通信だ。多くのプランではひと月1GBと少なく、ウェブや動画の閲覧が多いとあっという間に上限に達してしまう。1GBを超えても通信はできるが、速度が制限されるため快適なネット閲覧は厳しい。
基本的にこれらの格安スマホは、通話待ち受けやメール、LINEが中心というライトユーザー向けだ。こうした層にとっては、劇的に料金を抑えられる有力な選択肢となる。使い過ぎが気になる中高生の子どもに持たせるスマホとしても適しているかもしれない。
中には、こうした格安スマホの「常識」を覆す製品も登場している。日本通信がアマゾン限定で8月に発売した商品などでは、データ通信量をオプションで増やせるため、ヘビーユーザーにも対応できる。通話をほとんどしないが、データ通信はフルに使うという人には上位プランのある格安スマホは有力な選択肢だ。通話専用に従来型の携帯電話や、格安通話アプリを併用する人にも向いているだろう。
■文/森田悦子(ファイナンシャルプランナー、ライター)
※マネーポスト2014年秋号