今投資すべきはどういった銘柄なのか。世界的な景気動向を踏まえた今後の注目株について、投資情報サイト「東京IPO」元編集長で、IPOエバンジェリストの西堀敬氏が解説する。
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米国の利上げに伴い為替相場の短期的な行方が読みにくい中、中国はじめ海外景気の動向も不透明感を増しており、その動向に影響を受けるグローバル景気敏感株は避けるべきだろう。内需関連が注目となるが、まずは12月が本決算で期末の配当および優待狙いで買いが入りそうな銘柄で短期勝負をかける手がある。
そうした意味で私が注目しているのは、2014年10月に再上場を果たしたすかいらーく(東証1部・3197)だ。同社は、配当・株主優待狙いの買いで12月末の権利確定日に向けて株価上昇の期待が膨らむ。まずはそれまでの短期勝負で狙ってみたい。
同社は100株保有で、主力のガストやバーミヤン、ジョナサンなど自社グループレストランで使用可能な2000円分の優待食事券がもらえる株主優待があり、優待と配当を合わせた実質利回りは約3%に達する。個人投資家にとって非常に魅力的で、期末に向けて買いが入りやすい。
女性やシニアといった客層を取り込み、高単価の期間限定メニューが好調に推移し、既存店売上高は2015年7~9月期まで9四半期連続で前年同期を上回っている。
約70%の粗利率を安定的に確保し、2015年12月期の第3四半期累計業績は、売上高が前年同期比3.6%増、営業利益が同34.0%増、純利益が同71.2%増で着地。通期業績も営業利益が前期比22.9%増、純利益が同49.9%増を予想している。株価指標を見ると同業他社に比べてまだ割安感があり、短期勝負で利食った後、安くなったところで再度仕込む手も一考だろう。
※マネーポスト2016年新春号