そのほか、2017年12月期の資産負債比率が81.0%であること、粗利益率が10.1%しかないことなど経営上のリスクもある。
“異例の早さ”とはいうが、ここで挙げたリスクについて、しっかりとディスクローズされている。本土株式市場の上場審査体制は柔軟性がある上に、信頼性も十分高いといえよう。
3月2日付の上海証券報によれば、国家発展改革委員会(発改委)の関係者は、「今年の発改委は新しい経済成長の動力を育て、戦略的振興産業の持続的発展力を高め、加速する。関連部門では今年、集積回路910戦略、生物産業倍増戦略など新産業育成に関する重大なプロセスが形成されるだろう。ユニコーン企業を支持し、資金提供、技術開発支援を含む関連政策を支持し、これを支点として中国戦略的振興産業発展を助け、推し進めることが、今後の政策の考え方の一つである。将来、ユニコーン企業に対する特別な政策支持があるかもしれない」と発言している。
3月6日付の中国証券報によれば、星石投資のパートナーである劉可は、「最新の政策の方向性や科学技術の発展状況をみる限り、生物科学、クラウド、AI(人工知能)、ハイテク製造業などの領域における多くのユニコーン企業において、A株上場が有望である。これは上場企業の質を厳しくコントロールし、高めるといった政策の方向性と一致しており、大型ハイテク企業に対しても積極的な効果がある」などと分析している。
全人代審議後の憲法改正修正案が3月11日、賛成2958票、反対2票、棄権3票で決定された。この改正によって、国家主席の任期制限がなくなった。権力集中が進むことで、独裁的な政治体制に替わっていくのではないかといった懸念があるようだ。そうした体制がうまく行くかどうかは、経済発展がそれによって進むかどうかにかかっている。