権力集中が進むことで非効率な国有経済が残り、イノベーションが滞ると考えるかもしれないが、中国の経済方針はその真逆である。ここでユニコーン企業のIPO加速の例を挙げたが、国家が率先して新規事業を育てようとするやり方は、民間経済の自由な活動に頼る自由主義諸国にとって相当手強い。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うTS・チャイナ・リサーチ代表。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」、メルマガ「週刊中国株投資戦略レポート」も展開中。