住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は、「桜木町」(神奈川県横浜市)について、ライターの金子則男氏が解説する。
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毎年大きな話題になる「SUUMO住みたい街ランキング」で、今年大きな“事件”がありました。2010年にスタートしたこの調査で、これまで1位に輝いたことがあるのは吉祥寺と恵比寿だけでしたが、「2018」では横浜が1位に輝いたのです。桜木町はその横浜の隣駅ですが、個人的には桜木町は、横浜と同等かそれ以上に魅力的な街だと思っています。
基本情報からたどると、桜木町を通っている電車は、JR根岸線と横浜市営地下鉄ブルーラインの2線。ただし根岸線は京浜東北線に乗り入れており、横浜線への直通電車も多く、バリエーションはあります。かつては東急東横線の終点で、自由が丘や渋谷まで1本で行けましたが、みなとみらい線の開通に伴い、東横線の横浜~桜木町間は廃止に。ただし、みなとみらい線の馬車道駅までは200m程度なので、そう不便になったわけではありません。
道路状況は「まあまあ」です。横浜駅(東口)まではほぼ一直線に道路が通っており、ほんの数分の距離。みなとみらい地区は区画が広々としていて、歩いて回るとくたびれ果てますので、車があると便利です。一方、駅の西側の野毛山方面は道路がかなり複雑です。急坂も多いので、マニュアル車の方は坂道発進に要注意。ただ、微妙な距離の元町、とにかく坂の多い山手、バスしかない本牧など、遊びたいスポットは多いので、車は欲しいところです。