ドラッグストアの市場規模はここ10年で3兆円拡大。食料品や日用品はスーパーやコンビニよりも安く手に入る。そのうえ、年々店舗は増え続け、駅前にも住宅街にも点在し、中には隣同士で営業するケースもある。
たとえば神奈川県川崎市川崎駅前。地元の買い物客で賑わう商店街の一角は、マツモトキヨシとサンドラッグが隣り合い、静かに火花を散らしている。地元の70代主婦が言う。
「毎日、どっちが安いか目を皿のようにして確認してから購入します。全体的な印象としては、僅差でサンドラッグが安い印象です」
実際、記者が2店舗を行き来してリサーチした結果、洗濯用洗剤の『アタック バイオジェル 770g』はマツモトキヨシが181円のところ、サンドラッグは172円で販売。髪染めの『ブローネ 香りと艶カラークリーム』もサンドラッグは537円で売っているのに対し、マツモトキヨシは548円だった。
しかし、コスメコーナーの商品の充実ぶりはマツモトキヨシに軍配が上がる。2階全フロアを使って各メーカーのファンデーションや口紅がずらりと並ぶのに対し、サンドラッグのコスメは1つの棚だけに集約されていた。口紅を買いに来たという40代主婦は迷わずマツモトキヨシへ。
「化粧品は絶対にマツモトキヨシ。店員さんが優しいし丁寧で、買う前にいろいろ試させてくれるし、サンプルもたくさんくれる。10円やそこら高くても、得してるんじゃないかと思います」
安さ、品揃え、接客ぶり…。川崎駅前の仁義なき戦いは終わらない。
※女性セブン2018年4月12日号