日本には国家資格や公的資格、民間資格などを合わせて約6000もの資格があるというが、資格取得で「人生が変わった」という人も少なくない。それは子育てでいったん仕事から離れていた主婦のケースもある。
東京都在住の主婦・M.Kさん(37才)は、かつて出版社に勤務していたが、28才での出産を機に退職。子育てをしながらの将来を見据え、30才の時に聖徳大学通信教育部に編入。3年かけて31才の時に保育士の資格を取得した。それにより、現在は約18万円の月収を得ているという。
「当初は出産後すぐ、会社に復帰する予定でした。でも、初めての子が低体重で出生したことから、退職して子育てに専念することにしたんです。
子育てをしながら、そのスキルを生かして働ける仕事はないかと考え、通信制の大学に編入。3年かけて保育士の資格を取得しました。授業料は年7万~8万円だったと思いますが、子供を預ける費用などと合わせると3年間で60万円ほどかかりました。でも、資格のおかげで仕事はすぐに見つかりました」
保育士を目指したのには、母親も保育士だったことや夫の賛成・協力も大きかった。資格取得後は、保育ママを手伝うパートを2年ほどやり、その後、認可保育所の正規職員として週5日・1日9時間フルで働くようになったという。
「前職と保育の仕事はかけ離れているように見えて、実は似ています。子供のことを観察し、記録する。そういう意味でこれまでの経験が役立っています。
保育士の仕事の大変さは、子供相手に体力を使うこと以上に、保護者への対応の難しさにあります。でも、自分自身、家庭を持って子育て経験があるため、保護者の気持ちがわかり、信頼を得られやすいようです。仕事で子供を客観視できるようになったので、自分の子育てにも役立っています」
※女性セブン2018年4月12日号