「全国の宝くじ売り場のなかには、戦後間もない頃から取り扱いを始め、何代も続いている老舗の売り場があります。そうした売り場には“レジェンド”と呼ばれるベテラン販売員がいるのです」
そう語るのは、“山ちゃん”の愛称で知られる宝くじ研究家の山口旦訓氏だ。
今年最初の三大ジャンボとなる「ドリームジャンボ宝くじ」(販売期間は4月27日まで)。1等前後賞を合わせた当せん金額は5億円となる(1等17本)。10万円以上の当せん本数は昨年の10倍となる2万536本に増え、3万円のドリーム賞も1万7000本用意された(いずれも17ユニットの場合)。一攫千金のチャンスは広がっている。山ちゃんは言う。
「長い歴史のある売り場には馴染みのファンも多く、彼らは特定のベテラン販売員から購入するケースが少なくない。そうした期待を集める“レジェンド”たちに共通するのは、体調管理を徹底し、常に福が呼べるように、健康的な笑顔で販売する努力を怠っていないことです」
今回は山ちゃんに、北は北海道から南は九州まで、販売歴が半世紀近い大ベテランのいる10か所の販売店を選んでもらった。
たとえば北海道・旭川の堂前宝くじ店では、60年以上宝くじを売り続ける堂前輝子さん(88)が「宝くじの母」と呼ばれている。観光バスで購入客が乗り付けるほどの「聖地」となっている。