4月16日(月)、中国本土株の“海南省関連銘柄”が爆騰した。この日、取引のあった海南省関連銘柄は24社。このうち、中堅自動車会社である海馬汽車(000572)、ホテル・レストランを経営する大東海A(000613)、天然ゴムを生産する海南ゴム(601118)、薬用酒を製造する海南椰島(600238)、高速道路を経営する海南高速(000886)など21銘柄がストップ高となった。上海総合指数は1.5%安、大型株が中心となる上海50指数は2.3%安となるなど地合いが悪い中で、海南省関連銘柄の上昇は大いに目立った。
海南島と島々からなる海南省では、先日、ボーアオアジアフォーラム会議が開かれたばかり。10日には開会式での習近平国家主席がスピーチを行い、中国は対外開放を積極的に進めるといった方針を示したことで、これが国際市場で大いに注目された。しかし、今回の関連銘柄の急騰はこの会議とは直接、関係がないようだ。
4月14日、「海南全面深化改革開放に関する中共中央国務院による指導意見」が発表された。海南省に関する新時代の全面深化改革開放のための新たな標準モデルとして作られたのである。これに本土市場は敏感に反応したのである。
島内に海南自由貿易試験区を制定。自由貿易港発展の目標やタイムテーブルが示された。それによれば、2020年までに海南自由貿易試験区建設を大きく進展させ、国際開放度を大きく高める。2025年までに海南自由貿易制度を初歩的に打ち立て、ビジネス環境を国内一流水準とする。2035年、海南自由貿易港の制度体系、運用モデルをさらに成熟させ、ビジネス環境をグローバルで一流水準に高める。
中国は、ここを東洋のハワイとして、開放的な国際リゾート地域とすることで、地域経済を発展させるとともに、深海開発、一帯一路政策、軍民融合発展などの要として、利用しようとしている。
もう少し具体的にブレークダウンすると、以下の通りだ。