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相続税ルール改正の余波、信託銀行も「遺言無効」を注意喚起

 信託銀行側からも、顧客に制度改正への注意を呼びかける動きが見られる。

「今回の小規模宅地等の特例などの改正を受けて、当行では5月から段階的に遺言書をお預けいただいているお客様全員に改正に関するご案内の書面を送付する予定です」(三菱UFJ信託リテール企画推進部)

 遺言信託の書き換えには、5万4000円の変更手数料(大手信託三行の場合)をはじめ、公正証書作成費用(遺産5000万円の場合2万9000円)、戸籍謄本取り寄せ料など、その都度10万円前後の費用がかかる。もちろん、新たな遺言内容を巡って家庭内で合意形成の調整をするという手間もある。

 相続税は2015年の改正で大幅増税されてから今日まで、当局による“節税潰し”の動きが続いている。必要に応じ、遺言書を書き直さなければ、相続後、いつ税務署から修正申告(追加納税)を迫られるかわからない。

※週刊ポスト2018年4月27日号

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