この考え方は、もちろん現在でも通用します。とはいえ、現状のような超低金利下では一般的な預貯金ではなかなか増えませんが元本を蓄積することは大切です。そこで具体的には、勤める会社に「財形貯蓄」があれば、給与天引きで積み立ててくれて税制上の優遇もあるので使わない手はないと思います。そうでなければ、給料の振込み口座のある金融機関で「積立定期預金」(ゆうちょ銀行なら「自動積立定額貯金」)といった仕組みを利用すれば、口座から自動的に振り替えて積み立ててくれます。
「個人型確定拠出年金(iDeCo)」も有力な選択肢です。年金目的の積立ですぐには引き出せない反面、積立額は全額所得控除となり、運用中も運用益が非課税、受け取る際も公的年金控除や退職所得控除が使えるなど税制優遇は魅力的です。他にも税制面のことを考えれば、「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」や一般の「NISA」も有効といえるでしょう(ただし、「つみたてNISA」と「NISA」は併用できません)。
とにかく重要なことは、アルガミシュの言葉にもあるように、「収入が少なくても必ず1割は先取り貯蓄すること」です。そして1割確保が慣れてきたら、2割、3割と増やすことを目指したいものです。
先取り貯蓄をすると、その分は最初からなかったものとして家計をやりくりすることになりますから、お金が貯まる「仕組みづくり」が自ずと構築されていくはずです。ぜひお金持ちへの第一歩を踏み出して、実践し続けてもらいたいものです。