しかし、彼女のような若くてかわいい女子が、晴香さんのような女性にとっては一番イライラするのかも知れません。「え? けど元カレの話でしょ? 今のご主人は入らないの?」と晴香さん。大人気ありません。
「入ってもいいんですけど、ホテル泊まっちゃったほうが楽だし、週末はだいたい遠くに旅行か別荘なので」と莉紗さん。笑顔でカウンターパンチを繰り出します。かわいいから嫌みに聞こえないのが絶妙です。
晴香さんは「今までの彼氏ってどんな人なの? 莉紗さんって若いからねぇ」と探り出しました。すると佳子さんが割って入ります。
「私、ドバイの男と付き合ったことあるんだけど、顔がタイプじゃなかったし、何より『結婚して』『結婚しよう』ってうるさいからよくよく聞いたら第3夫人を探してるって言われて、それで会わなくなったんだよね」
それに私が笑っていると、莉紗さんがかぶせてきます。
「私の元カレ、大学のときに付き合ってた先輩なんですけど。実家が地方で、そのおうちに連れて行ってもらった時、玄関の門入ってから車で行かないと着けないくらいすごい敷地で。いつ玄関に着くの? 歩いていると日が暮れちゃうんじゃない? って笑っちゃったことあったんです」
これに対し佳子さん、さすがの余裕で笑っていました。しかし晴香さんは違います。
「あ~田舎でしょ? 田舎って無駄に土地あるもんね。うちの実家も余った土地で畑やってる。田舎だもん、全然すごいお金持ちじゃないよそれ。だって田舎でしょ?」
いったい何回言ったかわからないくらい「田舎」を強調し、莉紗さんをディスりました。