「収入-支出=貯蓄」ではなく「収入-貯蓄=支出」の発想
ただし、現実には、住居費もギリギリまで切り詰め、なかにはそもそも保険に加入していない人も増えているなど、固定費見直しの余地が減っている家計が多くなっています。
そうなると、節約の“主戦場”は「やりくり費」にならざるを得ません。やりくり費の節約のポイントは、まず「予算」を立てて、その範囲内に出費を抑える。そして使ったらすぐチェックすることに尽きます。
たとえていうなら「ダイエット」と同じように考えてみてはいかがでしょうか。
ダイエットはまず目標体重を決めて、そこまで減らすために毎食のカロリーを計算したり、食べすぎたらその後の食事を控えたりします。そして1日に1回は体重計でチェックをするでしょう。それと同じです。
1か月の目標となる生活費をもとに、1日に使ってもいい予算を決め、1回当たりの買い物で使いすぎたら次回は控える。そのチェックも1か月ごとだとどうしてもズレが生じますから、できれば1日ごと、少なくとも1週間ごとに見るようにしたいですね。買い物のレシートを必ずとっておくのはもちろん、最近ではスマートフォンのアプリで手軽にチェックできるものもありますから、ぜひ日々のやりくり費をチェックしてみてください。
目標を決めて食べすぎたら控える。予算を決めてお金を遣いすぎたら控える。その先にあるのは健康な身体と家計です。そう考えると長続きするのではないでしょうか。
お金を貯める仕組みづくりにおいて重要なのは、「収入-支出=貯蓄」ではなく、「収入-貯蓄=支出」の発想であり、貯蓄に回して残ったお金のなかでやりくりする。それがうまくいけば、さらに貯蓄に回すお金を増やすことにもつながり、お金持ちにより近づくことができると思います。