そうしたなかでは、100年を豊かな人生にするための“知恵”が必要になってくる。
巷には、“3500万円の貯蓄があっても90歳でなくなる”と不安を煽ったうえで、“株や投資用不動産を買って年3%で運用すれば105歳まで大丈夫”などと謳うセールストークが満ちている。だが、運用がうまくいくという前提で資産を切り崩す選択にはリスクがつきまとう。
局面ごとに賢い選択を重ねていくことが肝要となる。その判断の大きなポイントは60代を迎えると次々と目の前に訪れるようになる。定年退職時に健康保険は何を選ぶか、年金はいつからもらうか、さらに失業給付や高年齢再就職給付金などの手続きの仕方を誤ると、100歳までに夫婦で1000万円単位の差が出ることもある。
※週刊ポスト2018年5月4・11日号