老後の暮らしを支える「年金」だが、手続きを怠れば受け取れないことを知っているだろうか。まず退職する時は、会社保管の「年金手帳」と「雇用保険被保険者証」を受け取る。
受給開始年齢になる3か月前に年金加入記録などが印字された「年金請求書」が年金機構から送られてくる。必要事項を記入した年金請求書と添付書類を返送するか、本人名義の通帳や印鑑などを持参して年金事務所で手続きする。
また、退職後に厚生年金に加入しない働き方(個人事業主など)をする人は、「国民年金の任意加入」で将来の年金額を増やせる場合がある。
国民年金の満額支給となるには、40年の加入期間が必要だが、大卒サラリーマンが学生時代に未払いだった場合など、60歳になっても40年に満たない。
「2年間任意加入した場合、支払う保険料は約40万円で、65歳以降の受給額は年間で4万円弱増える。75歳より長生きすれば、“お得”になる計算です」(ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏)
人生100年時代には、そのメリットはより大きい。退職後に国民年金に加入する場合は、市区町村の国民年金窓口に年金手帳などを持参して手続きする。
※週刊ポスト2018年5月4・11日号