料理も掃除も洗濯も妻に頼り切り。自分でやるのはゴミ出しくらい。そんなものぐさ亭主が突然、妻に先立たれてしまったら――。
「朝はトースト、昼はコンビニでおにぎりでも買って、夜は晩酌につまみが少々あればオレは生きていける」なんて食生活を続けたら一気に体を悪くしかねない。
多くの高齢者にアドバイスしてきたファイナンシャルプランナーの益山真一氏は気を付けるべきは「食生活とメンタルの維持」だと指摘する。
妻に先立たれ、何もやる気が起きなくなって急に老け込んだり、鬱状態になる高齢者の夫は非常に多い。だからといって、料理や家事を妻と同じようにこなすのは無理がある。毎日の食事も、つい、外食やコンビニ弁当、あるいは宅配弁当に頼ってしまいがちだ。
妻の年金がなくなると経済的打撃も大きい。妻のパート収入などで家計を補っていたらなおさらだ。
夫婦2人から1人暮らしになっても、電気・水道・ガスなどの光熱費をはじめ家計の支出は半分にはならない。料理が苦手だからといって三食弁当を買えば食費は2人の時よりハネ上がる。洗濯、掃除も慣れてないからと家事代行サービスに頼りだすと出費がさらにかさんでいく。