米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長による、「米朝首脳会談」開催へ向けての動きが進んでいる。こうした大きなイベントが起こるとき、FX(外国為替証拠金取引)トレーダーは、為替相場にどのように向き合うべきなのか。FXカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、解説する。
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「米朝首脳会談」について様々な報道がされていますが、こうした大きなイベントがある際に、トレーダーはどのようなことに意識を向けるべきでしょう?
私の場合、まずは「大口の動向」を意識します。
大口は首脳会談のようにあらかじめ日程が決まっている重要イベントがある時は、様子見ムードになる傾向があります。例えば首脳会談で、どういったことが話し合われるのか、といったことが見極められるようになるまでは、トレードを控える傾向にあります。
ですから、イベントの期間中に相場が大きく上昇したり、逆にガラガラ下落する、ということが起こりづらくなります。
もちろん、あらゆる可能性を考慮して資金管理は常に怠りませんが、1つの傾向として意識しておいたほうがよいでしょう。
参考までに、日米首脳会談の場合は、アメリカが日本を為替の監視対象国に指定しているため、首脳会談が行われている期間中に日本の大口が大きい資金を動かしてドル円相場でどんどん買いで入ってくる、ということは基本的には考えられません。
もし大口がドル円相場で新規買いをして大きく円安ドル高の方向に動けば、アメリカから批判を受けることが想定されるからです。