ドル円の売買比率に見る上昇の材料
直近のドル円の売買比率(くりっく365)を確認すると、「買い玉の数が減り、売り玉の数が買い玉ほど変化は無く若干増えている」ということが分かります。このデータからどういったことが考えられるでしょう?
まずは、「買い玉の減少」についてお話させてもらいます。
今年に入ってドル円相場は1ドル=104.63円まで下落しましたが、その下落過程で1ドル=107円台で買いポジションを持たれた方が結構多かったようです。
昨年の安値が1ドル=107円台でしたから「そのあたりで上昇に転じる」と見越して買われた方が多かった、と考えることができます。ドル円相場は1ドル=107円台を割って1ドル=104円台まで下落したので、下落している間、ずっと含み損を抱えて耐えていた方も多くいたようです。
しかし、4月に入りドル円相場は1ドル=109円台まで上昇してきたので「含み損がようやく含み益になった」ということで決済し、その結果、買い玉の数が減った、ということが考えられます。
ちなみに、くりっく365の場合、ドル円相場で買いポジションを持っていると1日に1万通貨あたり約70円のスワップ金利がもらえますので、為替差益とスワップ金利を合わせてダブルで利益を獲得されている方もいるかと思います。
私が相場を教えている生徒さんの中にも「差益と金利、ダブルで利益をとりました!」と報告してくださる方がいらっしゃいました。
では、「売り玉の数が、買い玉ほど変化は無く若干増えている」ということからは、どういったことが考えられるでしょう?
売り玉の数が減っていないことから「含み損を抱えながらホールドされているトレーダーの方が多い」と想定されます。