一方、米国債の場合は、そうした手数料などが一切取れないことになっている。つまり、日本の金融機関にとって旨みのない金融商品なので、積極的に販売していないと考えられるのだ。
そうした理由からあまり注目されていないが、長期の資産運用を考えたら、投資家にとって現在、米国債は圧倒的に有利な金融商品と言えるだろう。
ただし、米国債で資産を運用する場合、忘れてはいけないリスクがある。円高である。たとえば、満期の際に購入した時点より30%の円高になっていたら、30%の金利分が吹き飛んでしまうことになる。
そのリスクを避けたいのであれば、余裕資金の範囲で購入することだ。満期になってもすぐに日本円に替える必要がない余裕資金での投資なら、満期時に円高になっていれば償還金を米ドルのまま持ち続け、円安になったタイミングを見計らって日本円に替えるという手法が取れるからだ。