都心の店では外国人観光客が行列も
愛好者はどんなところに魅力を感じているのだろうか。一蘭の大ファンだという30代女性Aさんは、こう話す。
「カウンターに仕切りがあって、周りが見えず、また厨房もあまり見えないので、女性一人でも入りやすいし、集中して食べられるのがいいですね」
一方、深夜に一蘭のラーメンを食べることが多いという20代の女性Bさんは、こう語る。
「『秘伝のたれ』が大好きです。ただ単に辛いだけでなく、絶妙に辛くて旨みたっぷり。実はラーメンがそこまで好きなわけではないのですが、たれを味わいたいがために一蘭のラーメンを食べているようなものです」
独自の「味集中カウンター」とクセになる味で、女性ファンの心も掴んでいる一蘭。一般的なラーメン店とは、ちょっと異なる客層だと言えそうだ。
「都心の店では外国人観光客が行列を作っていることも多く、観光名所的な存在にもなっています。たとえば、渋谷であれば、渋谷マルイの並びにある渋谷店は席数が21席と少ないこともあり、平日の昼間でも、店の外に外国人観光客が大行列。しかし、同じ渋谷でも渋谷スペイン坂店は席数が40席で店舗が広く、比較的行列にはなりにくい。そういった“混雑状況”を把握しておくことで、より快適に食べられると思います」(小浦氏)
上手に混雑時を避けるテクニックを駆使することも一蘭を楽しむコツかもしれない。