ドラマや映画において、欠かせないのが「エキストラ」。「通行人」「レストランの客」「店員」など、物語とはほとんど関係なくとも“背景”として必要な、役名もない人々を演じるわけだが、その「エキストラ」として撮影に協力することを趣味としている人がいる。
40代主婦のAさんは、元々テレビドラマを観るのが趣味。そのうち、ロケ現場に足を運ぶ“聖地巡礼”をするようになり、さらにはエキストラとして撮影に参加するようになった。Aさんが話す。
「テレビ局の公式サイトにボランティアのエキストラ募集ページがあって、ある日なんとなく応募してみたんです。そうしたら採用になって、現場に行ってみたら、思いのほか楽しかったんです。有名俳優さんを間近で見ることもできるし、今まで知らなかったテレビの現場のドキドキするような雰囲気も味わえて、とっても貴重な体験で、一気にハマってしまいました」(Aさん)
基本的には報酬は出ないことがほとんどだ。
「出演ギャラはもちろん、交通費も食費も出ません。ごくごくたまにクオカードや、番組のノベルティーグッズなんかがもらえることはありますが、基本的には全部持ち出し。衣装も自前です。現場ではスタッフの指示に従って、しっかり演技をしなくてはいけないのですが、お金はもらっていないし、むしろ払っているので、個人的な感覚では“仕事”ではなく、あくまでも“趣味”。華やかな世界を覗かせてもらう趣味ですね」(Aさん)