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止まらない「百貨店離れ」、失われた“デパートらしさ”とは

今年秋に開業予定の「日本橋高島屋S.C.」(写真:共同通信社)

 江戸時代、京都で創業した「高島屋」が、江戸の中心地・日本橋に店舗を構えたのは明治33年のこと。数えること118年目となる今秋、日本橋高島屋は大きく“生まれ変わる”。日本初の重要文化財に指定された本店はそのままに、隣接区域に高層ビルを新設。専門店を増やし、百貨店を中心とした「ショッピングセンター(SC)」となるのだ。

 百貨店業界の動向を見ると、1990年代に9兆円を超えていた売り上げは、6兆円まで減少。店舗数は1990年に全国で260店舗、1999年には311店舗あったのが、2000年代に入って以降、閉店が相次ぎ、1917年には「さくら野百貨店仙台店」(宮城県)、「三越千葉店」(千葉県)、「大丸浦和パルコ店」(埼玉県)、1918年には「西武船橋店」(千葉県)、「伊勢丹松戸店」(千葉県)など地方だけでなく関東近郊も含め次々と店舗を閉じ、全国に206店舗まで数を減らした。

 海外観光客の増加や“爆買い”も話題になったが、効果は一時的なもの。こうした“百貨店離れ”を食い止めきれないなか、対照的に売り上げ好調なのがショッピングセンターだ。

 イオンモール、イオンタウン、アピタ、パルコなどの他、都心では東急プラザ銀座や東京ミッドタウン日比谷などが次々とオープン。2016年だけでもなんと54店舗が新規オープンしている(一般社団法人日本ショッピングセンター協会調べ)。

 休日は家族揃ってデパートに、誕生日プレゼントはおもちゃ売場で、お昼ご飯は最上階の食堂で、食べ終わったら屋上の遊園地で遊ぶ―かつての百貨店にあった風景は、今ショッピングセンターに舞台を変えているのか。

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