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相続の家族会議 子供の配偶者は呼ぶべきか? 準備しておくものは?

準備しておくものはあるか

 子の側が準備しておく書類などは特にないが、「法定相続分」くらいは把握しておいたほうがよい。むしろ子が先走って、財産の「目録」などを作成したりすると、他の兄弟から「いやに積極的だな」と疑心暗鬼を生みかねない。

 法定相続分とは法律で決められた分配の割合のこと。たとえば、配偶者と子がいる場合、割合は配偶者が2分の1、子が2分の1で子が複数いる場合は人数で分割する。子だけが相続するなら、子の人数で分割する。

 もし親が子供たちに残すものに差をつけたいと考えた場合は、その理由を説明できるようにしておく必要がある。

「生前会議で相続人全員の了承を得るには、その理由に説得力が必要になるからです」(『相続で家族がもめないための「生前会議」の開き方』著者で、公認会計士・税理士の五十嵐明彦氏)

 その「材料」を用意するのは親の役目だ。財産目録とは財産と債務の内容を記した表で、会議での話し合いのなかで、親から聞き取りながら作成していくといい。

 リストアップするのは、不動産に預貯金、株式・有価証券、生命保険、借金・負債など。高額な美術品や貴金属などがあれば、それも挙げておく。あとで隠し財産や借金が判明すると、すべてやり直しになるので、洗いざらい書き出す必要がある。

※週刊ポスト2018年6月15日号

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