過去の経歴にこだわるのではなく、「コンビニで働いています」「ボランティアをしています」といった“現在進行形の肩書き”を持つ人が老後も前向きになれるのかもしれない。精神科医で著述家の神谷美恵子氏は名著『生きがいについて』でこう書いた。
〈人間が最も生きがいを感じるのは、自分がしたいと思うことと義務とが一致したときだと思われる〉
ここでの「義務」は「役割」に近い。有償か無償かを問わず、自分の意志を持ち、社会から求められる役割を果たすことが、老後の幸せにつながると言えそうだ。
※週刊ポスト2018年6月15日号