本来、インターンシップは学生が企業で就業体験をして、仕事がどういったものであるか理解したり、業界を研究したりすることに生かすものだったが、近年はその場で実質的な採用広報活動が行われており、インターンシップ後に水面下で採用担当者が学生と接触する企業もある。事実上の青田買いとなっており、それが定着してしまった。中には大学3年生の冬に内々定を出す経団連加盟企業もある。「採用選考に関する指針」が形骸化してしまっている。
私は当初からそうなることを予測していたが、案の定、無意味なルール変更だったことが明らかになった。
●ふくしま・なおき/1966年長野県生まれ。就職コンサルタント。上智大学文学部卒業後、大手広告会社勤務を経て、1993年より就職に関わる執筆、講演活動、学生の就職支援を行う。最新刊に『学歴フィルター』(小学館新書)がある。