あの頃の不買運動の対象といえば、以下のような企業が挙げられます。
・ロート製薬:“反日女優”キム・テヒをCMに起用したから
・サントリー:韓国焼酎「鏡月」のウェブサイトに「東海(日本海)」と記述したから
・亀田製菓:韓国食品メーカー「農心」と提携したから
・花王:“反日テレビ局”フジテレビの大スポンサーだから
・各種鉄道・バス会社:ハングルで行き先を表記したから
不買運動ハッシュタグも活発化
この頃は嫌韓ムーブメントが拡大している時期でしたが、フジテレビのドラマ『それでも、生きてゆく』の2011年9月8日の放送では、小道具の雑誌の表紙に「JAP18」と書かれてあったことから「反日ドラマ」認定。同ドラマのスポンサーに対する不買運動がネットで呼びかけられました。その翌週、梅酒で知られるチョーヤはCMを流しませんでした。すると、同社を称賛する意見が多数書き込まれたのです。不買運動とは逆の「チョーヤの梅酒を買いに行くぞ!」みたいな書き込みもありました。しかし、真相はガジェット通信の取材によると以下の通りです。
「実を言いますと、あのドラマのCMに関してはレギュラーで出しているのではなく、不規則・不定期にCMを流す形になっていまして、9月は結果として1日、8日の2回放送で15日以降の放送予定がなくなったのです」
チョーヤを都合よく「オレ達の味方」認定したものの、実際は偶然CMが流れなかった。そもそも日本企業に対して不買運動して何になるのでしょうか。同社で働く日本人をイヤ~な気持ちにさせ、対策会議等で余計な時間を使わせる結果となります。デモ自体はたいした影響はなかったものの、たとえば花王のデモの場合、デモ後に株価が下がったことから「効果があったぞ!」とその成果を誇る。最近でもサントリー「プレミアムモルツ」のCMに、“反日女優”認定した水原希子が登場したことから不買運動を宣言する人もいました。
その逆のベクトルで「レイシスト支援企業」認定を受け、不買運動を起こされたのはAPAホテル、DHC、ゴーゴーカレーでした。