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【日本株週間見通し】日経平均は米中貿易摩擦の行方を見極め

 また、日経平均はテクニカル的な面でも警戒シグナルが点滅し始めている。ファーストリテイリング<9983>など日経平均寄与度の高い一部の値がさ株が日経平均を支えている結果、NT倍率は21日に多くの日経平均構成銘柄の入れ替えがあった2000年4月以降で最高となる12.96倍まで急上昇した。このほか、20日にTOPIXは5月30日の2番底である直近安値1731.28pt、マザーズ指数は4月17日につけた1082.23ptの年初来安値をそれぞれ更新している。年初来安値更新は日産自<7201>など自動車や、セイコーHD<8050>など精密、三菱UFJFG<8306>などメガバンクを始めとする金融株に広がり、「日経平均の独歩高」の歪みが懸念される。

 22600円近辺を走る日経平均の25日線と5日線を割り込んだことで、22100円ラインにある75日線辺りまでの調整を想定しておく必要もありそうだ。ただ、米中の貿易摩擦の落とし所が見えてくる発言や動きがあれば、相場の風景はガラリと変わってこよう。

 今週の主な国内経済関連スケジュールは、25日に日銀政策委員会・金融政策決定会合の主な意見(6/14~15開催分)、26日に5月企業向けサービス価格指数、28日に5月百貨店・スーパー販売額、29日に5月失業率・有効求人倍率、6月東京都区部、5月鉱工業生産速報値、6月消費者態度指数・一般世帯、5月新設住宅着工戸数がそれぞれ発表される。一方、米国の経済関連スケジュールでは、25日に5月新築住宅販売、26日に6月消費者信頼感指数、27日に5月耐久財受注、28日に第1四半期GDP確報値、米新規失業保険申請件数、29日に5月個人所得・支出、6月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値が発表される予定だ。

 このほかのイベントとしては、25日は朝鮮戦争勃発から68年、気象庁が3カ月予報を発表。25日から26日にかけてはアジアインフラ投資銀行(AIIB)年次会合が開催され、26日は米国連邦議会予備選挙(コロラド、メリーランド、ニューヨーク、オクラホマ、ユタ)、28日は香港で一帯一路サミット、ブリユッセルで29日までEU首脳会議が行われる。

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