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税理士、教員、美容師… 20年後に「なくなる仕事」と「残る仕事」

人工知能によって社会はどう変わるか?

 高視聴率で終わった連続ドラマ『ブラックペアン』(TBS系)。劇中では心臓の僧帽弁手術を従来の数倍簡素化する器具『スナイプ』や、手術支援ロボット『ダーウィン』など、人間の作業を機械に置き換えようとする勢力と、あくまで人間の技術で対抗しようとする勢力の対立が描かれた。翻って現実世界では、あらゆる業界で抗いようがないほど「機械化」の波が止まらないようだ。

 税理士を目指して猛勉強中のAくん(20才 私立大学経済学部3年生)が嘆息する。

「先日、キャンパス内で友人と昼飯を食べているとき、『税理士の仕事なんて、近い将来人工知能やロボットが代わりにやるから必要なくなるよ』と言われたんです。なんでもそういうシミュレーション結果があるみたいで…。ショックだったし、このまま勉強を続けてよいのだろうかと悩んでいます」

 両親に相談したところ、「それなら普通に就職活動した方がいいんじゃないか」と助言されたAくん。資格取得か就活か、その狭間で日々揺れているという。

 ある都心の大学職員によれば、最近、Aくんのような悩みを抱えた就職活動中の学生が増えているという。

「税理士に限らず、銀行や自動車、鉄道業界などを目指す学生が志望転換するべきか相談に来ます。理由は加速度的に進化する『AI(人工知能)』やロボットの存在です。オートメーション化が進み、すでに自動運転の車も登場している昨今、『自分の目指している業種は将来ロボットに取って代わられるんじゃないか…』と、就活学生たちが不安になっている」(大学職員)

 これは現役の会社員でさえ同じで、「正直な話、自分の仕事はロボットでもできると思うことが多い」(41才 塗装工)、「会社の上司からも、きみたちの仕事は10年後にはAIがやっている、と露骨に言われます」(スマホゲームのプログラマー)といった不安の声がそこかしこから聞こえてくる。

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