“モーレツ母さん”である吉岡さんが育てあげた“子供たち”は、過去3年で500人にも及ぶ。帰国したり、進学・就職でやむを得ずローソンから離れた子もいるが、“母”を慕ってLINEで相談してきたり、お土産を持って遊びに来たりする元スタッフも少なくない。
「ヨシオカ先生はいつも優しくて親切で、感動しました。中国の母が『大丈夫なの?』と心配するから、『先生がとっても優しいから大丈夫』と伝えました」(陳さん)
取材の最後に、多忙な時間をとってくれた陳さんに「謝謝(シエシエ/ありがとう)」と伝えると、彼女の顔は、パアア~と輝いた。
「謝謝! 私、これからも日本のコンビニでいっぱいチャレンジします!」
吉岡さんはそんな陳さんに目を細めて大きくうなずいたあと、時計をチラリと見た。日本語学校の始業時間が迫っているのだ。
「ほらほら、早く支度しないと!」と“わが子”を送り出す“ニッポンの母”の声に見送られ、陳さんはさっそうと駆けて行った。
※女性セブン2018年7月5日号