前出の芹澤さんが言う。
「現代の日本人は、面倒な仕事や大変な業務を外国人に押しつけて、便利な生活を享受しているともいえます」
また、コンビニで働く外国人の多くは、日本語学校で勉強する留学生だ。
「現在、日本語学校の数は全国で約650校。2017年だけでも80校新設され、ハイペースで増えています。しかしその中で、公立の学校は北海道にある1校だけ。他の学校はすべて私立で、教師や授業のレベルに大きな差があることが問題視されています」(芹澤さん)
例えば、日本語が全く話せない生徒100人に対して教師が1人しかいない、学級崩壊が起きたクラスを教師が立て直せず、学生のほとんどが授業中にポーカー賭博に興じ、前を向いて講義を聞いているのは女子生徒1人だけなど、学校としての体を成していない日本語学校も少なくない。
「日本に来たばかりの留学生はこれらを見分けるすべがなく、わからないまま入学してしまうケースが多い。なおかつ、学費は決して安くない。“国内最安値”をうたう奄美大島の語学学校ですら、初年度にかかる授業料等は約80万円。加えて、生活費を支払うのは留学生にとってかなり大きな負担になります」
高額な学費を支払ったにもかかわらず、まともに授業を受けられない。そのうえ、職場状況も劣悪だとしたら…。日本を選び、夢を持って留学してきた彼らに対して、あまりにひどい仕打ちではないだろうか──
※女性セブン2018年7月5日号