「かつては年間に80組ほどの『No Show』やドタキャンがあり、予約は満室なのに“部屋は空いたまま”という状態で、経営にも影響しかねないほどでした。しかし、ギャランティ・リザベーションを取り入れてからはドタキャンも年間に3~4%と大幅に減少。電話1本でホテルの予約ができるのは日本だけで、海外では予約時に必ずクレジットカードの番号を聞かれます」(澤の屋館主・澤功氏)
澤氏は外国人旅行者からこう説明されたという。
「クレジットカードの番号を聞かれないということは、ホテル側が部屋を確保している保証がないということ。だから直前にキャンセルしても問題ない」
日本では電話一本で予約するだけで“宿は部屋を空け、客は絶対行く”という信頼関係が成り立つが、海外では通用しない。外国人観光客のドタキャン問題の解決には、「観光立国」を目指す日本側の意識変革も求められるのかもしれない。
※週刊ポスト2018年7月6日号