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空前の「メダカ」ブーム、価格高騰の背景に品種改良と希少性

人気の品種は「楊貴妃」や「幹之」

「ぼくがメダカを飼い始めた12年前は、正直、同僚にメダカを飼っているのを告白するのが恥ずかしいぐらい、飼っている人は少なかったんです。しかし、ここ3~4年で確実に飼育者数は増えています」

 そもそもメダカは、熱帯魚のような専門的な設備は必要としない。水槽とカルキを抜いた水道水があれば飼え、エアポンプなども必要ない。初期投資が少なく、自宅で気軽に飼えるのが魅力だ。

 しかも繁殖も簡単なため、前述のように品種改良が進み、熱帯魚のように美しい外見も楽しめるようになってきた。

「自分で品種改良をしたメダカをSNSにあげる人が出てきたため、昔とは違う姿のメダカに興味を持つかたが増えたんです。ファン層も以前は60~70代がメインでしたが、最近は30代も目立つように」

 メダカの価格は希少性で決まるという。最もポピュラーな「ヒメダカ」は、1匹20~30円程度。金魚のようなオレンジ色が特徴の「楊貴妃メダカ」は1匹約200円、背中がキラキラ光っている「幹之メダカ」だと1匹400~500円が相場だ。

「楊貴妃メダカや幹之メダカは、容姿も美しく、ホームセンターや熱帯魚店などでも手に入れやすい人気の品種です。ブラックダイヤのように1万円以上する高級メダカは、マニア向けといえます」

 メダカの繁殖期である春になると、愛好家の間でその年の目玉の品種が話題にのぼる。今年は、3月に販売が開始されたブラックダイヤがそれに該当。だからこそ、希少価値の高さから盗まれたのだ。

 ブラックダイヤのような珍しい品種や人気品種の卵をネットオークションで売って副業にしている人も増えているという。

※女性セブン2018年7月19・26日号

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