全国的に猛烈な暑さが続き、関東・甲信では平年より1か月近く早い梅雨明けが発表された。気温の上昇とともにエアコンの使用が増えると、グンと跳ね上がるのが電気代だ。
そんな中、関西電力は7月から家庭向け電気料金を4%値下げした。総務省によれば、2人暮らしの家庭における1年の電気代の平均は約10万円。4%は4000円にあたる。なぜここまで太っ腹な値下げに踏み切ったのか。電力ガス比較サイトを運営する『エネチェンジ』の顧問・木村愼作さんが解説する。
「最大級の原子力発電所である大飯発電所の再稼働が主な理由です。再稼働によって石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料の費用が大幅に減ったので、その分を消費者に還元するのだそう。しかし、背景には、電力自由化で東京電力が関西でも契約できるようになったことへの危機感もあるのではないでしょうか」
関西電力の値下げをきっかけに、大阪ガスも同日より電気代の引き下げに踏み切るなど、各社が価格競争に励んでいる。2016年4月から実施された電力小売りの「完全自由化」の後、さまざまな会社が参入し、選択肢が大きく広がっている。
この夏は電力会社を切り替える大きなチャンスといえそうだが、いちばんお得な電力会社とプランをどのように選べばいいのだろうか。