地銀もシルバー市場に参入し、東京信用金庫は80歳(完済時)まで融資可能な「シニアライフローン」、但馬銀行が74歳までの「セカンドライフ応援カードローン」を扱う。北海道銀行のカードローンは限度額800万円までの大口融資が75歳まで利用可能だ。相沢幸悦・埼玉学園大学経済経営学部教授が指摘する。
「銀行は資産を持つ高齢者しか相手にしていませんでしたが、資産がない高齢者層も無視できなくなってきた。人口が多く、年金という安定収入があるから、貸出金額を無理なく返済できる範囲にコントロールすれば、優良な融資先になると見ています」
〈昔、公務員 今、年金生活者〉――。“結婚したい男性の職業”の不動の1位は安定した公務員だが、年金生活者は100歳まで生きれば働かなくても35年間年金が支給される。「収入の安定度」でいえば公務員以上だろう。
この他にも、高齢者は銀行の不動産担保ローン、生命保険の契約者貸付制度など様々な方法で資金調達ができる時代になりつつあるのだ。
※週刊ポスト2018年7月20・27日号